WILD FLAGのレパートリーに"Going On"という曲があるけど、まさにそれを地でいく車移動のツアーをやってきた。運転はほとんどがドラムの英二。このところ酒もたばこもきっぱりと辞め、かなり健康にも気を使っている英二はもう元気いっぱい、例のパワーで今回の運転を一気に引き受けてくれた。メンバー3人のみのツアー、松江までは800km以上あるけれど、ずっと昔話やバカ話に花を咲かせながらの楽しい旅となった。実際、あっという間に着いてしまった感さえある。中国自動車道から米子自動車道に入ると、雲が思いっきり低く垂れ込め、深い緑に包まれた山々の幻想的な景色が続く。島根は初めてという庄太郎もこの景色に相当感じ入ったようで「正に神々の国ですね~!!」といたく感激していた。前日の予報では暴風雨になるかもと言われていた雨も降ったり止んだりを繰り返し、時折西の空の雲の隙間から後光のような光が差し込む。朝の8時に出発し、松江に着いたのは夕方6時半、まだ明るかったので観光がてら宍道湖畔を走り、城山を一周してから実家へ向かい、二人を僕の両親に紹介した。夜はRollyとも合流し、美味しい出雲そばやシジミを食べながら音楽談義に花を咲かせる。その後親友がやっている店に行き、顔だけ見せるつもりが夜中の3時半まで盛り上がってしまった。
Pure Music Fes.の一発目は松江、狭めの会場だったが、そこにぎっしりと人が集まってくれて最高の初日となった。松江の友人達は僕がLIVEを行うたびに本当に献身的に協力してくれて、いつも言葉に出来ないくらいの感謝の気持ちでいっぱいになる。本当に素晴らしい仲間達に恵まれて幸せだと思う。この場を借りてもう一度「ありがとう」を。
LIVEでは、リハーサル中のRollyに僕が自分のセッティングをしながらハモったりしていると、何か楽しくなってきて結局本番でも二人のコラボが実現させてしまおうということになり、アンコールの1曲目は急遽2人だけの演奏で即興的な音空間を作り上げた。そういえばRollyは自分のセットでBOWの"Foxy Lady"も歌ってくれていた。松江出身の遊吟も本当にピュアで爽やかなハーモニーを聴かせてくれた。彼らとは岡山で"Wild Thing"をセッション。新しいアレンジでコーラスの綺麗な"Wild Thing"となり、お客さんも大喜びだった。
広島ではデビュー当時のWILD FLAGみたいに、庄太郎がベースの4弦を2回も切ってしまうというトラブル!松江では英二がリハ中にスネアの表と裏の皮を両方叩き破り、僕も岡山で4弦を切るという、やはりこのバンドをやる時は全員普段以上のパワーで演奏しているようだ。しかしそれがまた何事もなかったかのように新しいアレンジや構成につながるんだから楽しい。
広島のLIVEを終えるとシャワーをさっと浴びて、すぐに車に飛び乗り東京へ戻る。静岡辺りで見た朝日と富士山は綺麗だった。
僕が家に着いたのは朝の10時頃。それから1時間くらい仮眠を取って今度は西寺実Presents HardなYaonのサウンドチェックに行く。やはり野音にはこんな天気が似合う。日なたに出ると半袖T-シャツ1枚で気持ちいいくらいの最高の快晴。リハはアレンジの変更も聞かされないまま1度さっと通して後は本番を待つのみ。楽屋はさながら同窓会のようで、ミュージシャン達だけではなくスタッフにも何年振りと言う人が多かった。どのバンドも短い持ち時間の中、代表曲を小気味良いテンポで聴かせてくれた。僕もスタッフからの強いリクエストに答え"Heart's On Fire"を演奏。その後の"私は風"や"スローバラード"のセッションも楽しかった。
20年前は当たり前のようだったこんな光景、しかしその頃の誰が20年後の今日、こうして現役のまま集まって演奏出来るなんて想像していただろう。
家に帰り、この一週間一滴も飲まなかったお酒をグラスに注ぎ、WILD FLAGツアーとこの野音のイベントの余韻に浸りながら、あの時代を作り上げた日本のRocker達に乾杯した。
「みんな本当にお疲れ様!!」
2009年5月1日